122 「エンペラー」と「キング」。

だからわたしは冷却期間があったほうがいいと考えます。夫婦でも関係が思わしくない時には別居をして、自分たちを冷静に見つめ直そうとするのですから国同士にもあってもいいと考えます。国家間の条約すら破棄してしまう国で、なおかつ捏造された歴史が横行し愚弄される言葉が飛び交っている間は信頼を得ることは難しいと思うのが正鵠ではないでしょうか。愚弄する言葉の最たるものが「日王」という言葉ではないかと考えています。天皇という言葉はそれまでいろいろと呼称があったのを、明治になって統一したということはすでに述べましたが、天皇は中国の皇帝と同じ称号ですので「エンペラー」と同じ意味です。そのことは一六九〇年に日本にやってきたドイツ人の医師のエンゲルベルト・ケンベルも『日本誌』に書いていますし、フランシスコ・ザビエルもともにやってきたコメス・デ・トーレスも記録しています。ルイス・フロイスも同じです。すでに権力を失っている天皇は政治にあまり関与しない聖職者的指導者だと書かれています。外国人はローマ法王のような存在に見ていたのかもしれません。今日でも天皇は国王や大統領・総理大臣よりも格式は上ということになります。朝鮮はその「国王」という身分でつまり「キング」という立場でした。その「エンペラー」と「キング」の違いを宗主国の中国も認め戦後も天皇と言い、冊封国だった韓国だけは「日王」と呼ぶのです。まして日本にも中国にも貢ぎ物をして人質も出していた国なのにです。捏造や曲解というよりも歴史の怨念すら感じます。今日わたしが知る限り天皇が日本国の「象徴」だとしても「エンペラー」と言われるのは、世界で日本だけではないでしょうか。それも千数百年も続いている世界最古の皇帝として世界の人々の崇敬を受けているのです。