113 二重の朝貢国。

少し公平に歴史を探っていけば彼らが日本に問う歴史認識はまったく違うとわかるのに、今日でも自らが歴史と思い込んでいる事柄を疑おうとはしないのです。都合のいいところだけを自分たちの歴史にしているように見えます。韓国の知識者の一人で韓国哲学学会会長を歴任した申一轍氏は自国の一九九六年度版の高校生用の『国史(上)』で「倭乱でわれわれが勝利を収めることができたのは、わが民族の持つ潜在力がすぐれていたためである。すなわち、官軍レベルの国防能力では、わが方が日本に遅れをとっていたが、全国民的レベルでは、日本を凌駕した」と書いています。まったくそうではないはずです。朝鮮通信使と同じように江戸幕府に対して朝貢国だったのに、歴史は捏造となり反転して逆になっているのです。壬辰倭乱は明の援軍で戦ったのが歴史なのに、自分たちだけで戦い勝利したと言うのです。どこにそんな歴史があるのでしょうか。韓国でも有数の知識人でもこういうことを言うのです。宣教師のルイス・フロイスは『日本史』で、秀吉軍が撤退したのは食料を絶たれたことと、加藤清正らが文化遺産を破壊したから明が本気になって怒ったのだとあります。また朝鮮に対しては「数世紀に及び中国の属国であり、他の諸国とはなんら関係をしていなかったので、主教、文明、思想および風俗の上で中国が朝鮮に及ぼした影響はとても大きかった」書いています。繰り返しますがずっと属国だったのです。そして初めのほうでも述べましたが、イギリスのイザベラ・バードも朝鮮の政治がまともに行われていないことを書き綴っています。その国が日本に文化的影響を与え続けたというのです。日本は遣隋使も遣唐使もみな当時の先進国である中国に向かって行っています。反感を買うかもしれませんが中国の属国であり続けた朝鮮には、極端に言ってしまえば歴史がない国ということになってきます。韓国は今日その歴史を作っているというふうにも見えてきます。わたしは両国間の歴史を思う時やはり教育の恐ろしさを感じます。明治以降の日本も神道国家造りのために歴史を変えて危ういものがありますが、韓国にもその危うさを覚えます。他国のことなのでよけいなことだと言われればそれまでのことですが、地球上で一番距離が近い国が日本と韓国なのですがその両国がまた一番遠い存在です。