52 垣根が低くなった国家間。

 

もっともそうなることは誰も望みませんがそのことに陥る危険は経済が破綻する時でしょうし、そのことによって政治が不安になる時です。アメリカが日本の経済的安定を望みまたそういうふうにしてくれたのも、日本が極東における貴重な軍事拠点だからです。全国に多くの基地があるのもそのためですし、北方四島がなかなか戻ってこないのもそのためです。ロシアには不凍港ばかりですし、北方四島を戻せばアメリカの基地ができるのではと考えます。軍事拠点になるのですから、ロシアはよほどのことでは手放さないでしょう。逆にアメリカが沖縄は奄美諸島・などを返してくれたのは同盟が強固になったと思ったからでしょう。また世間では以前は「コクサイ化」今日では「グローバル」化などと言っていますが、実はそれらの言葉は国と国の垣根を低くなるということです。すると力の源泉となるのは情報と金融ということになります。情報はなによりもお金になりますし力にもなります。早く情報を手にした人は先回りして投資して利益を出すことができます。投資は世界中で行うことができます。つまり国家がなくても支配できるということです。今日、世界の金融と通信網を持っているのは国家を持たないユダヤ人です。つまり極端に言ってしまえば彼らが世界を握っているということになります。石油メジャーも彼らが支配しています。シフが日本にやったことは今も現在も変わっていないということです。むしろ進んでいると言えます。初めに戻りますがフセインが負けたのもアメリカというよりも彼らに負けたということになります。アメリカに政権を作ってもらったのに傀儡政権ではなくもっと自分の思うようにと欲が出て、石油のドル建てをユーロー建てにしようとすれば石油メジャーは困ります。巨大な利権も危ういものになってきます。いずれにせよフセインやその家族は殺されてしまいました。石油タンクを爆破させ真っ黒になった鳥の姿が世界中に流されましたが、後になりそのことはアメリカのプロパガンダだとわかりましたが、それも戦争の手口です。日本の南京事件でもそういった傾向があります。わたしはそこに三度行きましたが、確かに暗い気持ちになりましたし、当時は中国国内では報道されなかったのもが、一九八○年代に「南京大虐殺事件」として報道されるようになりました。それまでの中国は「南京失陥」と書かれているだけで「南京大虐殺」とは一言も記入されていません。報道は年々大きくなり虐殺されたとする人々は増え続けています。「失陥」と「虐殺」とでは言葉の意味はまったく違いますし、わたしたちはその言葉の意味によって物事や歴史を想像していきます。それは戦前には誰一人使わなかった「従軍慰安婦」という言葉にも似ています。その言葉も日本人が言い出した言葉ですし新聞社を始めマスコミが流布したのですから、取り返しのつかない言葉だということになってきます。そんな言葉が一人歩きしてわたしたち民族の尊厳も失われかねないのに未だに使っています。